あらすじ
あらすじ
「余命は三ヶ月です。」
三十三歳の会社員・来島福太(くるしま ふくた)は、突然の余命宣告を受ける。
頭の血管に爆弾を抱え、いつ命を落としてもおかしくない。
長年、生きることに意味を見いだせず、仕事に心をすり減らしてきた福太は、迷うことなく会社を辞める。そして、「一度も行ったことがない」という理由だけで東京へ向かう。
終わりを待つだけだったはずの旅。
しかし東京駅で、一人の少女と出会ったことで、その運命は大きく動き始める。
少女の名前は七華明兎(ななばな みんと)。
何者かに追われ、誰も信用できず、東京中を逃げ続ける十九歳の少女だった。
偶然にも明兎を助けてしまった福太は、正体の分からない追っ手に狙われることになる。
敵の名前も、目的も、全貌も分からない。
分かっているのは、明兎が「見てはいけないもの」を見てしまったこと。そして、福太が「巻き込まれてはいけない人間」だったということだけ。
土地勘のない福太と、東京を知り尽くした明兎。
死を受け入れた男と、未来を諦めない少女。
価値観も、生き方も正反対の二人は、東京という巨大な迷宮を逃げ続ける。