あらすじ
王都の舞踏会で、北国領主の妻アリシアに浮気疑惑が持ち上がった。
きっかけは、彼女が昔の知人である男性と親しげに言葉を交わしていたこと。そして、その様子を見ていた夫ローゼンの一言だった。
心配性で少し不器用な夫の言葉は、アリシアにはまるで「他の殿方に心を移すのではないか」と疑われたように聞こえてしまう。
しかも、そのやり取りは周囲の貴族たちにも聞かれていた。
人前で浮気を疑われたと思ったアリシアは、ついに扇を握りしめて声を上げる。
「そ、そうですか!!それなら言ってやりますよ!!」
ただの痴話喧嘩で終わるはずだったそれは、やがて周囲の貴族たちを巻き込む騒ぎへと変わっていく。
なぜならアリシアが、人前でとんでもないことを言い出してしまったからだった。