あらすじ

俺――神田大介(26歳)は、自分の顔の良さをこれほど恨んだことはない。 プロ4年目で通算安打わずか3本。戦力外を覚悟していた俺に球団が命じたのは、まさかの「一軍監督」就任だった。理由はただ一つ。『顔が国宝級だし、グッズが売れるから』。 3年連続最下位の弱小球団『東京レオス』のフロントは、勝つことを諦め、俺を「客寄せパンダ」にしようとトチ狂ったのだ。 やる気ゼロ、中身はただの素人の俺だったが、開幕戦の9回裏2死満塁、一打逆転サヨナラの局面で人生が完全にバグり始める。 天敵の前に怯える5億円の主砲をバッシングから守るため、ただの「生贄」として高卒ルーキーを代打に送った俺。 胃痛と緊張で顔の筋肉がロックされ、周囲にはそれが「冷徹な絶対強者の微笑み」に見えていた。 「まあまあ(どうせ負け戦だし、気楽にいこう)」 ヘッドコーチの肩を叩いたその一言が、周囲の深読みを加速させる。 球場全体を巻き込む大ブーイングの末、パニックに陥った相手からルーキーが放った打球は、奇跡の逆転サヨナラヒットに。 「あの絶望的な状況で4番を切る冷徹さ……この男、恐ろしい罠を仕掛けたというのか!」 翌日のスポーツ紙は『美しき非情采配』と大絶賛、ネット掲示板のアンチは一晩で全滅、アクスタの増産が決定。 ちがう、俺はただ、早く帰ってビールが飲みたかっただけなのに……! 「早く帰りたい無能イケメン」が、周囲の狂信的な勘違いによって球界の歴史を塗り替えていく、前代未聞のプロ野球コメディ、ここに開幕!

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カクヨム
カクヨム2026/07/07
  • 現在の作品顔だけで売るために監督にされた男の、胃痛なプロ野球生活