あらすじ
とある小さな村の山奥で、薬師としてひっそり暮らす見た目は10歳、実年齢518歳のワケあり魔女・ソル。
ある日、遠い北の地バスキアから、フィンと名乗る一人の騎士が彼女の元を訪れる。
フィンから「原因不明の病に侵された主君の叔母を救ってほしい」と頼まれるが、出不精なソルは「人は天命に従って死ぬだけだ」と一蹴する。
しかしその夜、額に不気味な“第三の目”を開いた巨大な竜が襲来。
命を狙われたソルはフィンに助けられるが、半ば強引に侯爵邸へと連れ去られる。
そこで出会ったのは、全身を包帯で覆われ「ミイラ侯爵」と恐れられる若き領主、イヴァン・ダッシュウッド。
侯爵家お抱え薬師となったソルは、イヴァンや騎士フィン、専属侍女メグとともに、病に倒れた叔母ダフネの治療に挑む。
そして薬師としての知識と観察眼から、その病が毒と教会の治癒魔法によって引き起こされたものかもしれないという驚くべき真実へ辿り着く。
一方、ソルが調合した薬によって包帯を外したイヴァンの素顔は、千年に一人とも称される国宝級の美青年だった。
孤独の中で生きてきたイヴァンは、自分の病も心も救ってくれたソルに、狂おしいほどの恋心を抱いていく。
狂気に堕ちた竜、教会に潜む陰謀、ダフネを蝕む病、そしてソル自身が抱える518年の秘密。
様々な謎が絡み合い、緊迫する状況の中、新月の夜が訪れる。
激痛とともに、本来の妖艶な大人の姿へと戻ってしまうソル。
その瞬間を、土砂降りの雨の中、想いを伝えようと駆けつけたイヴァンが目撃してしまい――。
見た目は幼女、中身は518歳の毒舌魔女×恋愛初心者な一途すぎるミイラ侯爵が織りなす、恋と謎が交差する異世界薬学ファンタジー。