あらすじ
―巨大隕石衝突まで、あと一カ月。
九月初め。海が近い小さな港町に暮らす中学二年生の豊咲氷雨は、人と話すことが苦手な吹奏楽部のフルート担当。ある日、巨大隕石が一カ月後に地球へ衝突することが正式に発表される。
学校には来なくなる生徒や先生が増えていく中、氷雨は親友で明るいアルトサックス担当の火燈茜音、そしてクールなバリトンサックス担当の幼なじみ八神月斗と、いつも通り学校へ通い続けることを選ぶ。
「最後の一カ月で、やりたいことを全部やろう。」
放課後の海で楽器を演奏したり、花火大会へ出かけたり、文化祭のステージで演奏したり、隣町へ遊びに行ったり――。限られた時間の中で、三人は「また、明日」と言える日々を大切に重ねていく。
しかし、衝突の日が近づくにつれて、町も人々も少しずつ変わり始める。
終わりが決まった世界で、それでも笑い、泣き、音を重ねる三人。
これは、世界が終わる一カ月前に過ごした、中学生たちの最後の青春を描く物語。