あらすじ
神崎レンの、どうしようもなく情けない人生は、本来ならその身体が地面に叩きつけられた瞬間に終わっているはずだった。
なのに、彼は異世界へ飛ばされた。
まあ、よくある異世界ものの死に方である。
だが、この世界に来たところで、レンには剣もない。修行もしていない。魔力もない。神からの祝福もない。隠された血筋もない。聖なる予言もない。謎の師匠もいない。語るほどの筋肉すらない。
ついでに言えば、誰かの役に立とうという気も、まったくない。
彼にある唯一の強みは、ACROECOD――
あらゆる死因に対する絶対因果拒絶。
それは、レンを強くする力ではない。
痛みから守ってくれる力でもない。
ただ、レンが死んだ時、その死という結果を拒み、彼を可能な限り乱暴に、生へと引きずり戻すだけの力である。
はたして神崎レンは、すべてを乗り越えて生き残ることができるのか?
否。
そんなわけがない。