あらすじ
「夜中にあの洋館からピアノの音が聞こえたら、絶対に最後まで聴いてはならない」
そんなありふれた都市伝説を確かめるため、深夜の廃洋館へ足を踏み入れた青年。そこで彼を待ち受けていたのは、耳を疑うほどに切なく、美しいピアノの旋律だった。
音色に導かれるように進む途中、彼は床に落ちた一通のラブレターを拾う。そこには、去っていった恋人を一途に想い続ける、純粋な愛の言葉が綴られていた。
「この想いを届けてあげたい」
青年が抱いたその優しい善意は、演奏が終盤へと向かうにつれ、逃げ場のない狂気へと変貌していく。
――美しい伴奏が完成するとき、血塗られた真実が浮かび上がる。