あらすじ

五十歳。 人生は、もう詰んだと思っていた。 家族の不仲、就職氷河期、学歴格差。 時代と環境の波に押されながら、水瀬灯子はいつの間にか「どうせ」と呟くことに慣れていた。 そんなある日、灯子は家庭料理の店「さざんくろす」にたどり着く。 そこにいたのは、五歳の男の子・星野朔太郎。 朔太郎は、五歳の誕生日に家を出た。 黄色い傘と青い長靴、SIMの入っていない古いスマートフォンを手にして。 理由はたったひとつ。 「ここは、自分の居場所ではない」 バス停で座り込んでいた朔太郎を見つけたのは、「さざんくろす」のマスター・南雲遼介だった。 帰ってくる場所「さざんくろす」。 これからを話し合う場所「North Pole」。 南十字星と北極星、二つの居場所に導かれながら、灯子と朔太郎は、それぞれの止まっていた人生を少しずつ動かしていく。 人はみんな、幸せになるために生まれてきた。 たとえ五十歳でも。 たとえ五歳でも。 これは、「どうせ」で閉じかけた人生に、もう一度灯りをともす物語。

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カクヨム
カクヨム2026/07/06
  • 現在の作品Dear Fifty, From Five