あらすじ
魔物によって世界が滅びたあの日、孤独に死んだ男は、目覚めると平和な現代社会にいた。
温かい家族、気の置けない友人。「今世こそ、誰も失わずに幸せに生きる」――そう願った矢先、空に巨大な穴が開き、あの凶悪な魔物たちが再び現れる。
一瞬にして地獄絵図と化す街。絶望の中で男は世界の残酷な真実を悟る。
ここは別世界ではない。すべてが始まる200年前の「過去」なのだと。
再び目覚めたのは、前世と同じ異能――他者の能力を模倣する『仮想再現(レプリカ)』。
しかし、その出力はオリジナルのわずか「7割」。絶望的な火力不足。
だが、男は世界の仕組みを知っていた。
人々が魔物を憎めば憎むほど、魔物もまた無限に強くなる。
そして、この【負の感情による強化】は人間にも適用される。他人から恨まれ、呪われるほど、異能の権能は爆発的に跳ね上がるのだ。
「ならば、俺がすべての憎しみの器になろう」
――世界を救う唯一の方法は、人類すべての憎悪を一身に背負う『最凶の魔王』になること。
孤独な英雄の、世界を騙す戦いが始まる。