あらすじ

昭和二十年八月十五日、相良要塞。そこは、軽油が足りずにトウゴマから絞ったひまし油で三式中戦車を回し、兵士が石臼で黒色火薬を挽く一方、湯水のようなガソリンと最新鋭の重砲、完全自給の精製プラントを抱えた、帝国陸軍の矛盾を煮詰めたような歪な独立要塞だった。 正午、玉音放送のノイズが消えた瞬間、空間の位相が反転する。 気がつけばそこは永禄三年。さらに将兵の脳内には、日本の敗戦から二〇二七年の核戦争による地球滅亡までの精緻を極めた歴史データが強制インストールされていた。 滅亡の起点(バグ)は、この前近代の身分制度にある。 陸大恩賜の俊才・櫻井五郎大佐、そして経済・技術の視点から旧体制を憎悪する結城所長らは、未来の悪魔の業火から列島を救うため、自覚的な歴史の簒奪者となることを選ぶ。 作戦発動は五月十八日。目標は尾張国・田楽狭間。 忍耐の元康、苛烈なる信長、法と権威の義元。それぞれの理想を抱き、命を懸けて泥を這う戦国の英傑たち。だが、彼らの目視圏外八千メートルから放たれた九六式十五糎榴弾砲の空中爆発(曳火射撃)は、彼らの誇りもろとも、戦場を一瞬にして巨大な挽肉機へと変貌させた――。 鉄の履帯が武士の時代を平らに均し、製油所の炎が新しい世界の夜明けを妖しく照らす。 呪縛から解放された男たちが紡ぐ、残酷で合理的な新国家建国史、開幕。 ■この作品は「零戦」さまの「戦国日本軍リメイク」および「戦国日本軍」の一部設定をお借りして執筆されています。 戦国日本軍 https://ncode.syosetu.com/n2674cj/ 戦国日本軍リメイク https://ncode.syosetu.com/n7441hl/ ■この作品は拙作「サレ夫が神様転移で異世界へ!〜マッドなサイエンティストな部下や可愛い未亡人と一緒に、チートな要塞でまったりスローライフ建国記〜」を全面改稿して執筆しております。それに伴い旧作「サレ夫~建国記」は更新を停止しております。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/07/06
  • 現在の作品大佐の異常な愛情〜または如何にして私は心配するのをやめて戦国を終わらそうとしたのか〜