あらすじ
転生した。
……と言っても、剣も魔法もない、ごく普通の現代日本へ。
前世の記憶を持つ天城イオリは、少し変わった高校生ではあったが、それ以外はどこにでもいる平凡な少年だった。
両親を亡くし、一人暮らしをしながら高校へ通う毎日。
異世界でもなければ、超能力もない。
ラブコメのような青春イベントも起こらない。
そんな退屈な日常は、一つの古びた指輪を拾ったことで終わりを告げる。
指から外れなくなった、不気味な黒い指輪。
それを見た学園一の美少女・天音ミオは、顔色を変えてこう言った。
「その指輪……私に譲ってもらえないかしら」
その日の夜。
イオリは、何者かに惨殺された。
そして次の瞬間――目を覚ます。
昨日の朝で。
誰も昨日を覚えていない世界で。
これは夢なのか。
それとも時間が巻き戻ったのか。
何も分からないまま、イオリは再び同じ一日を生きることになる。
しかし、それは始まりに過ぎなかった。
彼が足を踏み入れたのは、一般人には秘匿された「魔術師たちの世界」。
そして彼自身も知らない、ある『物語』の舞台だった。
原作を知らない主人公。
攻略法も知らない。
敵が誰かも分からない。
味方すら信用できない。
待っているのは、数え切れないほどのゲームオーバー。
死を繰り返し、そのたびに昨日へ戻る。
失敗を積み重ね、絶望を積み重ね、それでも前へ進むしかない。
これは、一人の少年が「正しい未来」にたどり着くまでの、終わることのないリトライの物語。