あらすじ
端明(たんめい)二十年、晩秋。
皇帝即位を直前に控えた皇太子・蘇 直謙(そ ちょくけん)の妃たちを襲った、恐るべき毒殺未遂事件。皇太子正妃・魯 愛凌(ろ あいりょう)は、毒に倒れた側妃たちを案じ、胸を痛めていた。
やがて、事件の調査をきっかけに、一人の側妃が夫と心を通わせていく。複雑な思いで、それを遠くから見守る愛凌。だが、後宮に巣食う悪意の手は子どもたちにも伸びていき、彼女の心は少しずつ均衡を失っていく。
「空寂伝 ──未明の妃は星彩に祈る──」の裏で苦悩していた、心弱き正妃の物語。