あらすじ

一夜十万円。仕事は、八十二歳の老女をひと晩見守るだけ。 条件はひとつ――夜に本人が話したことを、細かく書きすぎないこと。 十夜目、老女は死亡する。残された十枚の夜間記録は、どれも同じ結論へ整えられていた。 介護士の真柴由依は、母の施設費を払うため、この夜勤を引き受けた。 鷺宮家の人々は親切で、家は整い、記録画面はよくできていた。けれど由依は初日から小さなズレに気づく。名乗る前に開く門。保存前に入る家族確認。発言を聞く前から用意されている記録用紙。そして老女が、由依のペンを見て言う。 「一枚で、いくら」 夜は、何も起きなかったことになっていた。 書いたのは、私だ。けれど、私だけではなかった。 ※全41話。毎日20時10分更新で完結まで投稿します。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/07/06
  • 現在の作品10万円の夜勤 ―会社記録と家族記録、十夜目の二分―