あらすじ
※カドコミ漫画原作コンテスト応募用の漫画原作脚本です。台詞とト書きを中心としたシナリオ形式で、漫画5話分(コミックス1巻相当・物語の導入部)を掲載しています。本編は5話で完結する物語ではなく、第6話以降も続く長編の第1巻部分として構成しています。
【あらすじ】
侯爵令嬢リディアは、かつては懐いてくれたのに、今は冷たく距離を取る義弟・ノエルから、暗示術の練習相手を頼まれる。
彼を傷つけたくなくて、リディアは「催眠にかかったふり」をした。
けれどノエルは、彼女が嘘をつく癖を最初から見抜いていた。
手を取られ、名前を呼ばされ、社交界では「俺の婚約者として振る舞ってください」と命じられるリディア。さらに、隣領の幼なじみ・レオンからは真剣な縁談を申し込まれてしまう。
暗示を口実に近づく、腹黒い義弟。
「この縁談を降りるつもりはない」と宣言する、誠実な幼なじみ。
「二週間だけ、私を口説いてください。今度は、催眠術なしで」
嘘の催眠から始まる、義姉と義弟の偽装婚約×三角関係恋愛ファンタジー。
【舞台・設定】
魔術が存在する貴族社会が舞台。
ノエルの使う暗示術は、相手の人格や本心を支配するものではなく、集中を促し、短い指示を通りやすくする程度の軽い魔術。相手が明確に拒絶することや、根本的な意思を無理に変えることはできない。
【主要人物】
■リディア・アルヴェイン(18歳)
侯爵家の令嬢。黒髪と紫の瞳を持つ、穏やかで世話焼きな性格。人を傷つけるくらいなら自分が我慢すればいいと思いがちで、義弟ノエルに嫌われていると信じている。
■ノエル・アルヴェイン(17歳)
アルヴェイン侯爵家の養子で、次期当主候補。白金の髪と灰青の瞳を持つ、天使のような美貌の秀才。人前では完璧な優等生だが、リディアの前でだけは冷たく、執着を隠している。リディアが催眠にかかったふりをしていることには、最初から気づいている。実の両親は宮廷の政争で陥れられ、命を落としている。
■レオン・グレンヴィル(19歳)
隣領の伯爵家嫡男で、リディアの幼なじみ。栗色の髪と深緑の瞳を持つ、実直な騎士タイプ。リディアを昔から想い、答えを急かさず彼女自身の言葉を待とうとする一方、縁談から降りる気は一切ない。一夜で「婚約者」となった義姉弟に不審を抱き、ノエルの身辺を調べ始める。
■オズワルド・アルヴェイン
リディアの父であり、アルヴェイン侯爵家の当主。娘の幸福よりも家の利益と安定を優先する合理主義者。ノエルとリディアの婚姻も、感情ではなく侯爵家にとって有利な選択肢として見ている。
【第6話以降の展開について】
・「偽装婚約」の二週間は、レオンが答えを求めるグレンヴィル家の園遊会で一つの決着を迎えます。催眠術なしでリディアを口説くノエルと、真っ向から想いを告げるレオン。三角関係の第一幕がここで動きます。
・レオンが始めたノエルの身辺調査は、やがてノエルの実の両親の死の真相へと繋がっていきます。
・ノエルの両親を陥れた者たちは、今も宮廷の中枢に健在。恋の行方と並行して、義姉弟がこの因縁と向き合っていく物語を長期的な軸として想定しています。