あらすじ
糸島の山の中で、ふと気づけばフロントガラスの向こうが鬱蒼とした原生林に変わっていた。
原因はタブレットの「機内モード」。
通信を遮断すると三百年前の過去へ、通信を戻すと現代へ――。
最初はただの幻覚だと思った。しかし、筵(むしろ)の向こうで飢えと戦う人々、そして歴史のリアルに触れたとき、俺は決意する。
愛車の軽バンに、現代の「仕込み」を詰め込めるだけ詰め込んで、もう一度機内モードをONにした。
これは、一人の現代人が、コンパクトな軽バンとポータブル電源、そして現代の知恵を武器に、お江戸の人々を豊かに、そして笑顔にしていく物語。朝に現代で買い出し、昼には元禄で大商い。奇跡の夕食が、歴史を少しずつ変えていく――。