あらすじ

1931年、江西省瑞金。 革命の炎が中国南部を包むなか、共産党は新たな国家「中華ソビエト共和国」の建設を宣言した。しかし国家を名乗る以上、軍隊だけでは足りない。税金、給料、通貨、そして銀行が必要だった。 銀行設立の現場責任者に任命された李維民は、紙幣印刷工場の建設、銀貨鋳造、資金調達、偽札対策に奔走する。だが国民党軍の包囲網は日ごとに狭まり、紙やインクの調達すら困難になっていく。 それでも紙幣は刷らなければならない。兵士への給料を止めれば軍は崩壊し、国家の信用が失われれば革命は終わる。 やがて国家銀行は共和国と運命を共にし、長征という過酷な旅路へ踏み出す。金庫を背負い、銀元を守り、紙幣の版木を運びながら。 これは将軍や政治家の物語ではない。 歴史の表舞台に立つことのなかった銀行員たちが、国家の財布を守り抜いた知られざる戦いの記録である。 革命、金融、経済戦争、そして長征。 激動の中国近代史を舞台に描く、本格歴史経済小説。

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カクヨム
カクヨム2026/07/06
  • 現在の作品『赤い銀行 ― 中華ソビエト共和国国家銀行の物語 ―』