あらすじ
フランザルト王国の地方都市、クレモント。
今、その地を騒がせる噂があった。
―—夜に一人歩きをすると、黒薔薇騎士に襲われる。
事件の後始末をする聖騎士団の一員、オスカー・ヴァンシュタインは、黒薔薇騎士がある一定の行動法則で襲撃事件を繰り返しているのでは、と疑いをもつ。
そんなある日、黒薔薇騎士の襲撃があった現場で、オスカーは場に似合わぬハンカチを見つける。
ハンカチの質と刺繍されたイニシャルから、持ち主はローゼンベルク侯爵家の令嬢、エマだと判明。
オスカーはエマにハンカチを届けにいくが、彼女の質素を通り越して異常に禁欲的な暮らしぶりとその節約術に驚く。
なぜそこまで、とドン引くオスカーだが、彼女と関わるうちに彼女の置かれた境遇がわかって、納得する。
一生懸命だけれどどこか抜けているエマを放っておけず、オスカーはローゼンベルク家へ足を運んではいろいろな手伝いをするようになるが……?
事実上地元の長である筆頭侯爵家シャロン家の周囲を取り巻く不穏な噂。
黒薔薇騎士を本格的に取り締まる声が上がったとき、オスカーは意外な事実を前に、悩む。
本当の悪は何か? その正義は正しいのか?
オスカーとエマの関係は?
ミステリー×恋愛×ときどきコメディな物語。