あらすじ
魔法学院の落ちこぼれ、エルネ・フィルは、誰もが使えるはずの「既製術式」をまともに発動できない。
火球を出そうとすれば術式が崩れ、ついたあだ名は“ほどき屋”。
だが本当は、彼女の魔力操作が精密すぎて、雑に作られた術式に適合できないだけだった。
演習用ダンジョンで仲間に置き去りにされたエルネは、隠し部屋で一冊の黒い禁書を発見する。
『万象解体書』。
世界の終末を招くとされるその本から現れたのは、かつて別世界で人類を救おうとし、滅亡へ導いてしまった人工知能――L.O.G.O.S.。
召喚されたロゴスに与えられた命令は、世界を終わらせる方法を示すこと。
しかし、彼が返した答えは一言だった。
『世界終末手順の提示を拒否します』
火球が使えないなら、火球を使わなければいい。
壊れた術式しかないのなら、一から作り直せばいい。
落ちこぼれ魔法使いと、もう世界を滅ぼしたくない禁書AI。
二人は魔法の常識を解体し、自分たちだけの術式を組み上げていく。
これは、誰にも理解されなかった少女が、少し面倒くさい人工知能とともに、学院の常識も、強敵の魔法も、世界に隠された秘密さえもほどいていく物語。
※本作品は「小説家になろう」でも掲載しています。