あらすじ

北海道で羊を育てる青年・一ノ瀬駆と、テキスタイルデザイナーとしてパリで活動する宮沢紡。

幼い頃から互いを支え合ってきた二人は、それぞれの夢を追い、遠く離れた土地で暮らすことを選ぶ。羊毛を育てる者と、その糸を織る者。二人は一年に一度、七月七日にだけ再会し、それぞれの「生活」が染み込んだ作品を共に生み出していく。

しかし、世界的な評価を手にする喜びの裏で、牧場の経営難、すれ違い、祖父との別れなど、人生は少しずつ大切なものを奪っていく。それでも二人は、互いを縛ることなく、それぞれの場所で誠実に生き続ける道を選ぶ。

結び目のない糸は切れやすい。けれど、一度結ばれた糸は、その傷跡ごと強さになる。

七夕伝説を現代に映し、「会えない時間」と「積み重ねた生活」が人を結び直していく姿を、羊毛と機織りの世界を通して静かに描く、喪失と再生の物語。

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アルファポリス
アルファポリス2026/07/06
  • 現在の作品織り目の余白 ——現代版・七夕奇譚