あらすじ
仕事終わり、気づけば見知らぬ城の広間にいた。
どうやら異世界に召喚されたらしい。
ともに召喚された高校生四人は、剣聖、大盾聖、聖女、賢者――物語の主人公にふさわしい華々しいスキルを手にしていた。
一方、俺のスキルは【決闘者】。
誰も聞いたことのない、正体不明の力。
「お前はスローライフでもしてろ」
嘲笑と共に城を追い出された俺は、右も左も分からないまま森に迷い込み、ふと漏らした独り言――「決闘者ってなんだよ」――をきっかけに、白い決闘リングへと引きずり込まれる。
相手は最弱のモンスター、スライム。
無我夢中で叩き伏せた先に待っていたのは、モンスターを一枚のカードに変え、意のままに使役する力だった。
ただし、カード化したモンスターは、本来の意思を失い、俺に忠実な兵隊と化す。
融合すれば新たな一体が生まれるが、強くなるとは限らない――時に、最弱のスライムへと成り果てることさえある。
誰も前例を知らない力を手探りで解き明かしながら、見捨てられた「決闘者」は、静かに牙を研いでいく。