あらすじ
崖の上の時計塔で、天才時計職人のクラウスに使用人として仕える不器用な少女・シエル。彼女は極端に記憶力が悪く、自分の過去も、昨日起きた出来事さえも毎日忘れてしまう。
そんな彼女にクラウスは毎日「無能」「出来損ない」と冷たい言葉を浴びせるが、なぜか美しすぎる自動人形たちのネジを巻く仕事だけは、彼女一人に任せていた。
ある夜、シエルは時計塔の作業場で、自分と全く同じ顔をした人形の背中のネジを、涙を流しながら巻き直すクラウスの姿を目撃してしまう。
明らかになるのは、少女の失われた記憶の真実と、彼女をこの世界に留めるために時計職人が紡ぎ続けた、あまりにも切なく残酷な「嘘」の物語。