あらすじ

ある晴れた日、山の上の寂れた遊園地「転輪園」が、空へ浮かんだ。麓の街は紫の霧に沈み、人々は動かなくなり、国家機関・神格鑑定局は封鎖線を張ったまま一歩も中へ入れない——観測不能の大規模神格事件の、始まりだった。 園に取り残されたのは、「空っぽ」を抱えて生きてきた青年ロータ。彼を選んだ古い籠手と、濁った珠「澪珠」、頭に響く「王の声」に導かれ、回りはじめた城の中で異能に目覚める。いっぽう霧の街では、何でも三択で即決する少女まひるが、口の悪い相棒ククとともに生き残っていた。 二人が出会うとき、城は「多島海」へ漕ぎ出す。賭博の島、白い病院の島、凍った谷——島々に眠るのは、神々の残滓。倒しても、終わらない。見極めて、量って、あるべき場所へ還すことでしか、先へは進めない。 やがて海の果て、すべての淀みの源で、二人は「止まってしまったもの」と向き合う。 これは、神を討つ物語ではない。神を、鑑定する物語。 カクヨムシェアワールド「神格鑑定局」参加作品。

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カクヨム2026/07/05
  • 現在の作品転輪城