あらすじ
ぼくのママは、まほうつかいだ。
ころんで泣いたとき、
「いたいの いたいの とんでいけ」と言うと、
ふしぎと痛みが遠ざかっていく。
おともだちとけんかしたとき、
「なにがいやだったのかな?」と聞かれると、
ぼくの中の気持ちが、少しずつほどけていく。
それは、ただのことばなのに。
なぜか、ぼくの世界を変えていく。
でもある日、
いつもの言葉が、ぼくに届かない朝がくる。
――ママのまほうは、ほんとうに魔法なのかな。
やがてぼくは気づいていく。
ママの言葉は、なにかを“変えていた”のではなく、
ぼくの中に“生まれていた”ことを。
そして最後に知る。
その魔法は、ぼくだけのものじゃなかったことを。