あらすじ

『富山売薬三百年― 先用後利の道』 元禄の世。 加賀百万石の支藩・富山藩は、決して豊かな藩ではなかった。 その苦境の中で生まれた一つの商いが、やがて日本中を変えていく。 薬を先に置き、使った分だけ後で代金を受け取る――「先用後利」。 富山の売薬人たちは薬箱を背負い、雪深い東北を歩き、険しい中山道を越え、九州の離島へ渡った。 彼らが売ったのは薬ではない。 信用だった。 江戸、幕末、明治、大正、昭和、平成、そして令和。 三百年にわたり受け継がれた薬売りの家を通して描かれる、日本の商業史であり、庶民の生活史であり、家族の物語。 戦争も、疫病も、不況も乗り越えながら続いた「おきぐすり」。 なぜ富山の薬売りは全国に受け入れられたのか。 なぜ人々は見知らぬ行商人に代金を預けたのか。 薬箱一つから始まる、日本人の信頼と絆の三百年史。

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カクヨム
カクヨム2026/07/04
  • 現在の作品『富山売薬三百年― 先用後利の道― サブスクも後払い決済もなかった時代、日本には“信用”だけで全国を商売した人々がいた。』