あらすじ

旦那様が「跡継ぎはフェリクスにする」と仰ったとき、わたくしはその子の寸法帯を膝に置いておりました。三日前に、どなたの子とも聞かされずに洗礼着を頼まれておりましたので。 ドルンバッハ公爵家は、生まれるときと、嫁ぐときと、死ぬときに白を着る家でございます。三度水を通した麻でなければ格が合わず、通すのに三月かかります。その白を三年、わたくしが縫ってまいりました。 ですので、申し上げました。婚姻届に、旦那様の署名がございません。三年前から、存じておりました。 持参金は麻布三十反と、生家の晒し場でございます。晒し場と申しますのは、白を作る場所でございます。

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小説を読もう2026/07/30
  • 現在の作品婚姻届に旦那様の署名がありませんでしたので、この白い結婚は無効です 〜愛人の子の洗礼着も、わたくしが縫うはずでした〜