あらすじ

「聖女を突き落としたのはこの女です! 第三の鐘の刻に、この目で見ました!」 申し上げにくいのですが、その日、鐘は鳴っておりません。年に一度の刻止めで、大時計はわたくしが止めておりましたので。ですからその時刻は、この国に存在いたしません。 ついでに申し上げますと、そのあいだわたくしは宰相閣下と、鍵のかかった執務室に二人きりでおりました。規則でございます。ええ、規則です。 ——三年前から同じ方に求婚され、三年とも「その刻は存在いたしませんので」とお断りしてまいりましたが、本日は鐘が鳴っております。

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小説を読もう2026/07/30
  • 現在の作品聖女を突き落とした刻、わたくしは宰相閣下と密室におりました