あらすじ
※本作はnoteで公開中の『仕様書は3重構造、残業はステルス、上司は歩く脆弱性』の続編ですが、ストーリーは完全に独立した1話完結となっております。
前作をお読みになっていない方でも、問題なくお楽しみいただけます!
「指示書通りに作れ!」
深夜のオフィス。レイの上司・堂島が現場へ投げつけるのは、時代遅れの仕様と無責任な口頭指示。
保身のためにセキュリティチェックを省かせ、本番障害が起きれば派遣社員へ責任を転嫁する。
さらには与信審査すら通らない欠陥システムの導入を強行しようと迫り、私の大切な信頼まで踏みにじろうとしていた。
だが、彼らは知らない。
システムの世界において「記録がないこと」自体が決定的な異常(バグ)として浮かび上がるということを。
「感情で戦っちゃダメ。私たちがやるべきは、事実を正確に記録することよ」
かつて不条理な組織に冤罪を着せられ、すべてを失った派遣エンジニア・レイ。
彼女が手にしたのは、改ざん不能な事実のログと、正確に組み上げられたプログラム。
保身と恩義に縛られた上司たちの裏をかき、後輩エンジニアの技術と尊厳を守る為、プロの大逆転が静かに始まる——!
【登場人物】
⚫️レイ
派遣エンジニア。過去のトラウマから「組織は信じない、150%の力は出さない」と決めて平熱を保っているが、プロとしての美意識と誇りは決して捨てない。今は亡き愛犬ドンの面影を胸に、事実のログで静かに戦う。
⚫️北川
レイの後輩エンジニア。真面目で優秀だが、上司の不条理な指示と板挟みに遭い追い詰められている。レイの背中を追い、エンジニアとして覚醒していく。
⚫️堂島
プロジェクトリーダー。口頭指示で証拠を残さず、手柄は自分のもの、失敗は部下のせいにする社内政治のプロ。
⚫️部長
過去の古い友人恩義に縛られ、現場に二転三転する指示を丸投げする動くバグ。