あらすじ

私達はあの痛ましい戦争の記憶を勤めて消そうとしているのでしょう。 私達は愚かにも勝ち目のない戦争を仕掛けて、そして敗北しました。でも、その敗北は私達に安寧と自由をもたらした。今の幸せは過去の尊い犠牲によって成り立っていると、この戦争は地球人類の生存の糧となったのだと…そう思い込まなければ私達はあの犠牲を受け入れて今を生きることは出来ないのだと、政府も国民も、知識人も皆言葉に出さずとも理解していました。 だからこそ、政府の無理のある、大きな矛盾を抱えた説明を皆が信じました。知識人はこぞって政府の人道を説き、教科書の記述は時を経る度に少なくなりました。戦争について話すことは不謹慎となり、事実を知る者は口を噤みました。誰に指示されたでもなく、私達は自らの意図で平和と安寧の為に事実を知らないでいることを選択したのです。そして30年の時が経った今だからこそ、私達は知らなければならなかったのでしょう。それが間違っていなかったのだから、彼にこの様な記事を書くに至ったのでしょう。

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小説を読もう2026/07/30
  • 現在の作品5年戦争終戦30周年記念記事