あらすじ
高校入学からわずか一ヶ月。鳴神原雷華の異能力は、この街の評価基準で「最弱寄り」と烙印を押されていた。
異能力《静電の器》――属性は雷、電気系。だがその実態は、コンセントや電化製品からしか電気を蓄えられない、地味で不格好な「蓄積型」。テレビの中の異能者に憧れていた少女が手にしたのは、華やかさとは程遠い、制約だらけの力だった。
嘲笑と侮蔑。それでも雷華は折れない。
「負けっぱなしとか、マジでダサくない?」
強さがすべてを決めるこの街で、雷華は独り、拳を握りしめる。時に妖怪・雷獣に見逃され、時に理不尽な決闘に巻き込まれながらも、彼女は「最弱」の一言では終われない何かを、確かに抱えていた。
そしてある日、退屈を持て余していた国家公認Sランク異能者・九重月詠が、その戦いぶりに目を留める――。
蓄積するだけの力が、やがて世界を揺るがす閃光に変わるまで。不器用な少女の成り上がりと、まだ見ぬ恋の物語が、今、始まる