あらすじ

人口二百人未満の離島・三影島。 企画制作会社で働く秋原澪は、過疎化対策として、島に伝わる奇祭「山神婚礼祭」を観光資源にする仕事を任される。 毎年一人の男性を、山に棲む女神の婿として送り出す祭り。 資料上は安全な地域行事だった。しかし島には、「名を呼ぶな」「婿を止めるな」「白いものを拾うな」「戻るまで数えるな」という、由来不明の記録が残されていた。 澪は、存在しない怪談を作ったわけではない。 ただ、霧の島、夜の参道、白装束の婿、山の女様という言葉を並べ、人々が怖いと感じるように「見せ方」を変えただけだった。 公開された観光サイトは、心霊系配信者とSNSを通して急速に広がっていく。 やがて人々は、島だけでなく、無関係な写真や動画の中にまで「白いもの」を探し始める。 そして祭りの生配信中、事故が起きた。 映像に残された白い像は、光の反射だったのか。 怪異が人々へ姿を見せたのか。 それとも、見たがる人間たちが、怪異の姿を作ったのか。 行政資料、新聞記事、メール、SNS投稿、配信コメント、匿名掲示板などを交えて描く、現代民俗モキュメンタリー・ホラー。 ※カクヨムにも掲載しています。

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小説を読もう2026/07/30
  • 現在の作品奇祭による町興し企画 ――山の女様を観光サイトに載せてはいけない