あらすじ
【記憶を失った少女】と【神となった少年】。二つの歪んだ運命が交差するとき、絶望の世界に隠された“真実”が牙をむく。
いじめと孤独に苛まれ、無色の沈黙を生きる女子高校生・アンナ。
過去の記憶を失い、ただ「弱者」として踏みにじられる惨めな日常。そんな絶望の底に沈む彼女の前に突如現れたのは、眩しい光を纏う「天使」だった。聖なる光を散らしながらも、その瞳の奥には拭い去れない歪んだ憎悪を宿す天使――彼女に誘われるまま、アンナは一冊の古びた『黒い本』に手を伸ばす。
そこに書かれていたのは世界の底辺で喘いでいた一人の少年・レオンの惨劇の物語だった。
無能力者として虐げられ、愛する家族を奪われた末、絶望の深淵で覚醒した禁忌の力《模倣》。
他者の血を喰らい、能力も、記憶も、そして「人生そのもの」すら奪い取る凄惨な力。強者を喰らい続け、やがて万能の『神』へと成り上がったレオンは、狂気と愛の果てに恐ろしい結論へと辿り着く。
――「過酷なこの世界において、人間にとっての唯一の救いとは『死』である」と。
神となったレオンの哲学は世界全土を巻き込む惨劇へと発展していく。
現実と物語が混ざり合ったとき、壊れた世界の真実が静かに姿を現し始める――。