あらすじ
とある平成の、夏。
母親と一緒にショッピングセンター敷地内へやってきた、小さな女の子。
車の中には、不思議なものがたくさんある。
左右にカチカチするウィンカー。
赤い三角形のハザード。
そして、まだ知らないボタン。
「すぐ戻ってくるから、良い子にしてね」
「車のボタンは、押しちゃいけないよ」
そう言い残して、母は買い物へ向かった。
ひとり残された車内。
待っている時間は、とても長い。
やがて女の子は、目の前に並ぶボタンへ手を伸ばす。
これは、作者が幼い頃、実際に経験した出来事をもとにした物語。