あらすじ

明日、私は田辺悠斗と結婚する。 けれど五年前、初めて彼に会ったとき、私はこう思っていた。 ――いい人だけど、タイプじゃない。 転職先の歓迎会で出会った悠斗は、地味な服を着た、穏やかで話しやすい同僚だった。 目が合った瞬間に胸が高鳴ったわけでもない。 運命を感じたわけでもない。 恋愛対象になるとも思っていなかった。 それでも悠斗は、仕事で落ち込んだ雨の日にアイスを分けてくれた。 私が「大丈夫」と嘘をつけば、本当は大丈夫ではないことに気づいてくれた。 無理をして倒れそうになった夜には、初めて本気で叱ってくれた。 「自分のことを、そんなふうに扱わないでください」 友達のように気楽で、一緒にいても疲れない人。 けれど、気づけば私は、職場で彼の姿を探すようになっていた。 これは、劇的な恋に落ちた二人の物語ではない。 何でもない帰り道を重ね、雨の日にアイスを分け合い、少しずつ互いが帰る場所になっていった二人の物語。 最初はタイプじゃなかった君と、私は明日、結婚する。

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カクヨム
カクヨム2026/07/29
  • 現在の作品最初はタイプじゃなかった君と、明日結婚する