あらすじ
「今日から、私が手ほどきしてあげます♡」
「断る。今すぐ俺の上から降りろ!」
高級ナイトサロンを営む母のもとで育った公爵令嬢リリアナは、男女の機微に通じ、閨の知識も豊富。ただし、実戦経験は一度もない。社交界では「あばずれの娘」と蔑まれていたが、町では腕のよい治療師として慕われ、平穏に暮らしていた。
ところが、出世欲にまみれた父が「娘の閨の技術は帝国一」と皇帝へ大嘘をついたせいで、女嫌いの皇弟クロード大公との結婚を命じられてしまう。
課された使命は、大公へ閨の手ほどきをし、一年以内に懐妊すること。拒めば、《ルナ・ローザ》も潰されかねない。
クロードもこの婚姻を望んでいなかった。そこで二人は、「身体の関係を持たない」「夜伽を偽装して皇帝の監視を欺く」「離縁する方法を探す」という秘密の契約を結ぶ。
寝台の軋みも、甘い声も、キスマークも、すべて偽物――のはずだった。けれど、触れるたび、挑発するたび、偽装と本気の境目は曖昧になっていき……?
嘘だらけの初夜から始まる、処女と童貞の主導権争奪ロマンスファンタジー!
【登場人物】
・リリアナ・セレフィス(20)
セレフィス公爵と、平民出身の側室ローザとの間に生まれた令嬢。《ルナ・ローザ》併設診療所の治療師。閨の知識は豊富だが未経験。
・クロード・グランヴァリア(24)
皇帝の弟で、帝国最強の「怪物大公」。魔物討伐に明け暮れる女嫌いで、女性経験もゼロ。
・エレン・グランヴァリア(18)
皇帝の一人娘で、騎士隊を率いる脳筋皇女。叔父クロードを尊敬しているが、現行法では女性に皇位継承権が認められていない。
・アレクシス・グランヴァリア(45)
亡き皇后を今も愛し、再婚を拒む皇帝。皇位継承を安定させるため、弟クロードへ結婚を命じる。
・ロデリック・セレフィス(50)
出世欲にまみれたリリアナの実父。「娘は帝国一の閨の達人」と皇帝へ大嘘を吹き込む。
・ローザ(38)
リリアナの母で、セレフィス公爵の側室。《ルナ・ローザ》を経営する元高級娼婦で、「夜の薔薇」の異名を持つ。