あらすじ
作品紹介
文明が海に沈み、人々は巨大な船を中心とした人工島群に身を寄せて生きる時代。
人間の価値は中央管理システム「ノア」によって数値化されていた。
役に立つ者はシステムに守られ、役に立たないと判断された者は「再配置」され、表の社会から姿を消す。
旗艦船アークで育った少年イツキは、事故に遭った兄リクが再配置されたことに納得できず、兄の手がかりを追って歓楽島バビロンへ向かう。
そこで出会ったのは、腕がないベルベットと、ノアの台帳では死んだことになっている少女ルールー。
正規の医者にかかれないルールーを診られる医者を探すため、そして兄リクの行方を確かめるため、イツキたちは機工島バベルへ渡る。
廃船寸前の作業船、船を失えば居場所をなくす船長モニカ、数字と帳簿を操る会計係リェンミン。
ノアの価値基準からこぼれ落ちた者たちは、古びた船で海へ出る。
屋号は「ハレルヤ商会」
一同はそれぞれの思惑を抱き、商売をしながら海を渡る。
キャラクター紹介
イツキ
旗艦船アークで育った少年。事故後に再配置された兄リクを探している。ノアの数値や噂をそのまま信じず、すべて自分の目で確かめたい。リクの上着を着ている。
リク
イツキの兄。旧世界の遺した技術に敬意を持つ研究者で、旧世界の動力再稼働に貢献した。事故で身体を損ない、ノアによって再配置される。現在行方不明。
ベルベット
歓楽島バビロンで働く口も足癖も悪い女。腕はないが脚がたくましく器用で美しい。ルールーと一緒に暮らしている。身内と認めた相手を何より大切にする一方で、それ以外の人間には警戒心が強い。
ルールー
ベルベットと暮らす少女。ノアの台帳では死んだことになっており、正規の医者にかかることができない。満月のたびに原因不明の熱を出す。誰でも世話をやく。
モニカ
機工島バベルの小型作業船の持ち主。子どもを産めない身体であることからノアの評価は低いが、海の上では自由に船を操る。明るく人懐っこいが、船を失えば自分の居場所も失うことを知っている。
リェンミン
バベル港船舶組合の会計係。数字と帳簿に厳しく損得で物事を測るが、モニカやルールーの事情に踏み込んでくる。 ルールーの過去にも何か心当たりがあるようだが、なかなか本心を人に見せない。