あらすじ
夜中、おれはふと目を覚ました。滲んだ視界の向こうで、チカチカと光が動いている。……ああ、どうやらテレビをつけたまま座卓に突っ伏して眠ってしまっていたらしい。こめかみのあたりに鈍い痛みがじんわりと残り、首筋も強張っていた。
おれはまぶたを擦りながら大きく伸びをした。
そのときだった。玄関のインターホンが鳴った。おそらくこの音に起こされたのだろう。どこかさっきも聞いたような妙な既視感があった。
おれはのそのそと立ち上がり、眠気を抱えたまま玄関へ向かった。廊下に出る前にちらりと壁掛け時計に目をやると、針は日付が変わる寸前を指していた。
こんな時間に誰だろうか。
「……あっ」
怪訝に思いながらドアを開けた瞬間、おれは思わず小さく声を漏らした。