あらすじ
魔界――。
そこは、生まれながらにして誰もが何らかの能力を持つ世界。
名門貴族の家に生まれたルカ・アルテミスも、当然のように強大な能力を持っていると思われていた。
――しかし、彼には何の能力もなかった。
無能力者。
それだけの理由で周囲から見下され、幼い頃から共に過ごしてきた幼馴染からも距離を置かれてしまう。
それでもルカは、笑うことをやめなかった。
「能力がなくても、僕にできることはあるから」
そんなある日、ルカは魔界の名門魔法学園へ入学することになる。
そこで彼を待っていたのは、個性豊かな仲間たちとの出会い。
そして――一匹の少女だった。
赤い髪を持つ、炎を操る最強のドラゴン。
なぜか彼女は、無能力者であるルカに懐いてしまった。
「……なんで僕なの?」
答えは分からない。
ただ一つ確かなのは、ルカの平穏な学園生活が、彼女との出会いをきっかけに大きく変わり始めたことだった。
魔法道具の盗難。
生徒たちの誘拐。
魔界で暗躍する犯罪者たち。
そして、姿を見せない謎の存在。
やがてルカは知ることになる。
自分が「無能力者」と呼ばれていた、その運命さえも――。
魔界の裏側で蠢く巨大な陰謀に、深く関わっていることを。
これは、何の能力も持たない少年と、彼に懐いた最強のドラゴンが紡ぐ――
魔界を揺るがす、出会いと冒険の物語。