あらすじ
主人公アルトは、三千回以上転生を繰り返してきた少年。
勇者、魔王、剣聖、大賢者、商人、聖女、暗殺者──ありとあらゆる人生を経験してきたため、頭の中には歴代の自分たちが住み着き、四六時中「脳内会議」を繰り広げている。
戦闘になれば、「剣で斬れ!」「魔法だ!」「毒を盛れ!」「交渉しろ!」「筋肉で解決だ!」
と好き勝手に騒ぎ、主人公は毎回振り回される。
しかしある日、今まで存在しなかった自分が現れる。
その人格は、他の三千人ですら存在を知らず、全員が恐怖する異質な存在だった。
「ようやく思い出したか。」
「私は、お前の最後の転生だ。」
その言葉をきっかけに、主人公は知る。
三千回もの転生は偶然ではなく、世界を救うために神が何千年もかけて繰り返してきた壮大な準備だったことを。
だが、その計画はすでに破綻していた。
転生それ自体が、本来存在しないはずだった異世界を書き換える行為だった。
それによって世界そのものが書き換え始めていたのだ。
世界各地では歴史が歪み、消えたはずの英雄や倒したはずの魔王、滅んだ文明が同時に現れ始める。
頼れるのは、三千回分の知識を持つ主人公だけ。
だが、頭の中の三千人は意見がまとまらず、肝心な場面で大喧嘩。
世界を救う前に、まず自分の頭の中をまとめなければならない。
これは、三千人の自分と一人の少年が、最後の転生に挑む物語。