あらすじ
家族を持たない少年ノールには、一つだけ不思議な力があった。冬の朝に誰もが経験する「散り火」――静電気に、魔力で触れることができるのだ。
それができるのは、この世界でノールただ一人。散り火の正体は、魔術師たちですら解明できていない、この世界最大の謎の一つだった。
幼馴染レイアと過ごす穏やかな日々の中、ノールはその散り火を震わせることで、小さな雷を生み出せることに気づく。神話の中でしか語られない、神にしか届かないはずの力を。
けれど、その小さな発見は、やがて世界の裏側に触れることになる。
発明と、日常と、幼馴染との絆。そしてその奥に眠る、書き換えられた物語。