あらすじ
師の遺した五十三枚のデッキは、一枚だけ抜き取られていた。
カードが国境を、王位を、裁判を決める大陸アルカナ。王立アルゲンタ学院の末席ルークスは、育ての親である老決闘士ヴェルナーの死とともに、五十二枚のデッキを継ぐ。そのうち十二枚は、誰にも読めない「原初のカード」だった。使えるはずの四十枚は他人の魂を宿して沈黙し、使えるのは読めない十二枚だけ。
読めないカードは、実戦で全てを賭けた瞬間にだけ意味を開く。そして開くたび、師の隠された一年が流れ込んでくる——師は何者だったのか。消えた一枚はどこにあるのか。
天性の読みだけを武器に、学院最弱の継承者が頂点への階段を昇る。これは、師も完成できなかった一つのデッキを、二人で完成させる物語。