あらすじ
力あるものは美しい。
日本有数の花火大会、長岡まつり大花火大会。それは今やチケット入手が困難になるほど知名度が上がり、人気ぶりが加熱している。多くの人がその美しさを一目見ようと足を運ぶが、そのルーツを理解しようとする者はほんの一握りだ。
子供に癒えることのない傷跡を残した戦争。災害のたびに復興を信じて乗り越えてきた長岡の人々。まだ見ぬ平和への祈りを花火に込めて、その精神は後世へと受け継がれていく……。
白菊……開花後の残光を短くし、空襲を連想しにくいように手を加えられた花火。
スターマイン……速射連発の花火の打ち上げ方法。
ベスビアス……イタリアの火山。その噴火の壮大さになぞらえて、長岡花火ではスターマインの名称に使われている。
M69焼夷弾……日本への空襲で主に使用された焼夷弾。親爆弾(E46クラスター弾)に束ねられた38発もの子爆弾(M69)が落下の途中で散開する。地上の炎が焼夷弾に反射して火の玉が降ってくるように見えた説と、散開する際の爆発で実際にM69後尾の布に火がついていた説があるらしい。