あらすじ
冬城朔は、自ら命を絶った。
次に目を覚ましたのは、黒い雨の降る異世界の死体捨て場。しかも彼が入り込んだのは、教会の処刑人セヴラン・オルドの亡骸だった。
この世界に名の根を持たない朔の魂を、借りた身体は異物として拒んでいる。残された時間は、長くても四十日。さらにセヴランは、朔を拾った女アデルの兄を処刑した男だった。
死ぬことを望んでいた朔は、教会の名札を持たない難民たちと暮らすうち、明日のためにパンを残し、南の林檎を食べたいと思い始める。
だが町を守る白炎は、毎年四十八人の名を奪わなければ維持できない。大灯礼の日、仲間の少年リュカも名炉へ連れ去られる。
一度死を選んだ男が、ようやく「生きたい」と願うまでの物語。
彼の二度目の死を、救いとは呼ばない。
※本作は自死を題材に含みます。具体的な方法の描写はありません。暴力・残酷描写があります。
※小説家になろう様でも連載しております