あらすじ
陰キャ大学生・相沢佳介のひとり暮らしは、静かで気楽だった。
梅雨の夕方、困っていた派手なギャル・速水まりんを助け、あり合わせの飯を食わせるまでは。
「あーし、また来ちゃった」
三日後、まりんは本当に戻ってきた。しかも、やがて友達まで連れて。
見た目はチャラいのに誰より世話焼きなまりん。盛りメイクの下にガチオタクを隠すゆあ。塩対応のくせに、なぜか最後まで帰らない玲奈。いちばん派手なのに恋愛経験ゼロで、方向音痴な後輩・ひなた。
古いエアコン、レトロゲーム、漫画、それから佳介の作る飯。目当てになりそうなものは、たしかに揃っている。
だから四人が懐いているのは、この部屋だ。自分ではない。
そう思っている佳介をよそに、台所には専用のマグとエプロン、居間には充電器やブランケットが増えていく。彼女たちは勝手にくつろぎ、飯を食い、佳介の世話を焼き、ときどき勘違いでは済まない顔をする。
ギャルがウチに居座って、俺が飯を作る。
ただそれだけの毎日が、どうやら彼女たちには特別らしい。
事件も悪人も出てこない。狭い六畳間で距離だけが少しずつ近づいていく、ノンストレス溜まり場ラブコメ。