あらすじ

「月の周期表とにらめっこして門番ごっこをする陰気な女など、王太子妃にふさわしくない。婚約は破棄する!」 社交界の広間で、婚約破棄を突きつけられた辺境伯令嬢セラフィナ。けれど彼女は泣いて縋るどころか、心の中で小さくガッツポーズをしていた。 ——だって私、あの浮ついた王都より、データと『霧の門』のほうが好きなんですけど? 前世は日本で人々の命を守る防災インフラ技師だった彼女にとって、満月にしか開かない霧の門の周期を観測する門番の仕事は天職そのもの。継母と義妹に功績を横取りされ、辺境の門へ追放されてもむしろ「栄転では?」と喜ぶ始末。 しかも王太子は、彼女が密かに記録し続けた『王国全土の門の周期データ』を「気持ち悪い」と破り捨てた。だが——写しは、全部取ってある。 誰にも邪魔されず、心ゆくまでデータが取れる辺境。そこで待っていたのは、もふもふの相棒と、耳を赤くする不器用な戦鬼の将軍だった。 そして、これまで一度も開いたことのない『黒い門』が、静かに軋み始める。王都に迫る、次なる周期の予兆。 でも——大丈夫。私は、観測する者だから。 捨てられた門番令嬢が、玉座ではなく満月の門を選んだ、痛快スローライフ物語。え、王都が滅ぶ? 知りませんけど?

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小説を読もう2026/07/27
  • 現在の作品霧の門は満月にしか開かない——だから捨てられた私は、門番として一人で生きていきます。え、王都が滅ぶ?知りませんけど?