あらすじ
かつて勇者の右腕と呼ばれた大魔法使い、〈朽鉄(くちがね)〉のドノヴァンは、老い、病み、「赤錆」の名で日銭を稼いでいた。
彼の作る鉄は朽ちる。武器も鎧も、赤錆となって崩れ落ちる。魔法使いとしては落ちこぼれだった。
それでも彼は、その欠陥で世界を救った。この世界に銃はない。ただ一人、ドノヴァンだけが鉄を撃つ。
ある日、先代魔王の娘が仕事を持ち込む。
「魔王のところに私を連れて行って」
勇者は死んだ。魔王は戻った。次代の勇者は現れない。
病んだ老魔法使いと、母の仇を追う姫。二人は「魔王を倒した魔王」を探す旅に出る。