あらすじ
世界は、巨大なシステム(仕様)によって管理されていた。
精霊の対話窓(ステータス画面)、絶対の物理演算、神の与えし属性の理――。
世界のすべてが「あらかじめ決められたコード」の上で動くこの世界で、少年・レクスは不遇と蔑まれる『デバッガー』の技術を持っていた。
「仕様がクソなら、裏を突くだけだ」
右眼に映る世界のデータ構造。指先ひとつでなぞる空間ハック。
レクスにとっては、世界の絶対的な物理法則も、騎士団の誇る最高硬度の防具も、すべては「脆弱性(バグ)」を抱えた雑なプログラムに過ぎない。
世界のバグ(不具合)を自らの仕様へと強制書き換え(オーバーライド)し、圧倒的な領域展開と無駄のない最適化で立ち塞がる敵を排斥していくレクス。
やがて彼は、世界のインフラを力任せに書き換えようとして追放された同世代の天才コード書き・ログと出会う。
システムに見放された二人の異端(バグ)が手を取り合った時、世界の創世記は、新たなコード(仕様)によって塗り替えられる――。