あらすじ
【へそ出しのボロボロな体操服をまとい、私は人生の逆境に立ち向かう。】
昭和の終わり、父の商売の失敗により、我が家は突如として極貧のどん底へと転落した。 身体の成長に服が追いつかない。これ以上、母に無理をさせたくない――小学二年生の私がついた「不器用な嘘」から、年中『半袖半ズボン』で過ごす過酷な日々が始まった。
唯一の防寒着(ジャージ)はすべて妹へ。手元に残ったのは、男子のクタクタのお古の体操服だけ。 十歳からは家族を支えるために新聞配達を始め、寒さと眠気、そして強烈な空腹のトリプルパンチに耐え続ける。
時に魔が差しそうになりながらも、母の涙を胸に「本当のプライド」を掴み取った私は、周囲からの奇異の目を跳ね除け、いつしか街の「名物男」となっていく。
やがて訪れる、中学校の卒業式。 成長してへそが丸見えになったピチピチの体操服のまま、生徒代表として壇上に上がった私に、校長先生が贈った言葉とは――。
これは、過酷な運命の中で自立を掴み取った私と、私を支えた家族や温かい大人たちの、血と涙と汗にまみれた八年間の愛と意地の記録。