あらすじ
ついこの間まで続いた戦争のおかげで、トイデル大通りは、穴ぼこだらけ。街のシンボル、女神像も、無惨な姿になってしまった。
パン屋のトモリさんは、喪失感に打ちひしがれていた。
一人娘を亡くし、妻と離婚したのは、戦争が始まる前。
ゴリゴリの王党派だった彼は、心の支えとしてきた伝統が崩れ去ったことで、将来に希望が持てなくなっていた。
ある夜のこと、店を畳もうかと思っていたトモリさんの元に、一人の少女がやってくる。
彼女の名はミミル。いわゆる「魔女の店」の一人娘だ。
でも、ミミルにできるのは、唯一、おまじないだけ。
子供の遊びと割り切って彼女に付き合ってやっていたトモリさんだったが、意外にもおまじないのおかげで、徐々に希望を取り戻していく。
お隣の靴屋のスース一家も、疎開していた奥さんが戻ってきた。
でも、一人息子のビゼは戦争に行ったまま戻らない。
それでも、ミミルのおまじないに影響されて、一縷の希望を持って、新しい生活を始めていく。
絵描きのフィーナは、自分の道を模索中。
トイデル大通りに新しくやってきた。
彼女に一目惚れしたトモリさんは、フィーナを街の復興に携わらせようとするのだが、はたして?
そんな中、ミミルの教育問題が浮上。
家庭教師の先生を探して、ひょんなことから見つかったのが、バゲット先生。
優秀な頭脳の持ち主だが、ちょっと変わった人みたい。
トモリさんは、彼とフィーナとの仲にヤキモキ。
徐々に復興していく街に、とうとうビゼが帰ってきた。
だが彼は、大きな代償を払っていて、心にも大きな傷を抱えていた。
自分の敵に助けられている境遇に納得出来ずに、悶々とした日々を過ごしていた彼だったが、ミミルと話をすることで、不思議と心を開いていく。
そして新しい女神像のお披露目の日。
ミミルは、大きな心の傷を思い出す。
ショックに耐えきれずに、意識を失ってしまった彼女を、トモリさんたちは一生懸命看病する。
死の世界でママに出会ったミミルは、新たなおまじないを得て帰還するのであった。
最後、新しい門出に立つ二人を祝福するのは、この街をずっと見守ってきた、希望の女神ナディアである。愛と祝福のおまじないに包まれながら、物語は大団円を迎えることになる。