あらすじ
眠る者の恐怖が肥大化したとき、それは現実を侵す〈悪夢領域〉となる。
顔のある者が排除される街。
上へ逃げるほど深く沈んでいく海底施設。
失った日常を受け入れるたび、現実の記憶を奪われる病棟。
悪夢にはそれぞれ、人間の常識が通じない絶対の法則がある。その法則を解き明かし、中枢に潜む核を滅却する者たち――彼らは〈悪夢潜行者(メアダイバー)〉と呼ばれていた。
機密組織Nexusに所属する三人一組の精鋭部隊、Enigma Node。
黒い笑顔の仮面を被り、予測不能な策で最適解を掴む部隊長エニグマ。
柔和な少女の姿に似合わぬ決断力で、両手剣を振るうコード。
不愛想な大剣使いながら、誰より仲間の背中を信じるサイファー。
「向こう側でまた会おう」
「絶対にまた帰ってこよう」
「背中は任せておけ」
三つの言葉を帰還の鍵として、彼らは知恵と刃、そして戦友への信頼によって、理不尽な悪夢を攻略していく。
だが、幾つもの悪夢が一つに重なり、現実との境界を呑み込み始めたとき、コードとサイファーは知る。
誰より信頼してきたエニグマの笑顔の下に、すべての悪夢へ繋がる秘密が隠されていたことを。
悪夢を解くことと、戦友を信じること。
その二つが矛盾したとき、三人は同じ場所へ帰ることができるのか。
三つの名を鍵に、悪夢の法則と謎を解く、現代ダークファンタジー。