あらすじ
大人三百円の植物園の温室。濡れたシダの葉の上に置かれた格安スマートフォンが、虚しく着信音を鳴らしている。
23歳の地方アイドル・篠原愛理は、馬小屋の掃除という悪夢のような過酷な仕事と惨めさに耐えかね、芸能界から逃げ出そうとしていた。
だが、事務所の社長から届いたのは「大手局の時代劇ドラマパレードの末席」という千載一遇の案件。
葛藤の末にスマホを拾い上げた愛理は、サイゼリヤで300円のドリアを押し込み、衣装合わせへと向かう。
しかし、その背後には気味の悪い不気味な足音が忍び寄っていた——。